明け方近く。
私は12歳くらいの少年に一生懸命話しかけていた。
「俺は本当に感謝してるんだ」
「だってほら、君がいてくれなかったら俺生きてこられなかったんだしね」
少年はコクコクと子供らしくうなずく。
涙が出そうにありがたい気持ち。 全く嘘いつわりはない。
この少年。
見たことはないのだけれど、私の親父だと私は知っている。
少年の姿をした父と肩を組み、私は泣きそうな気持で話しかけていた。
「ありがとう。ありがとう」
「何でしょっちゅう会えないのかな。いつだって会いたいんだから遊びに来てくれよ」
歩きながらそんなことを話している。
少年はこくりとうなずいていてしゃべらない。
ふと目を先に移すと今度は60歳を超えた頃の母が歩いている。
「おかあさん、久しぶりに会う気がするね」
「どうしてた?何だか長いこと会えなかったじゃないか。みんなでうちに帰ろう。それがいいよ」
リアルで見覚えのある母はうなずいて笑いながら先を歩く。
私は父だと確信している少年の肩を抱くように一緒に歩き出す。
ふと先を行く母の異変に気付いた。
倒れている。
駆け寄る。
どうゆうわけかもう死んでしまっていると知っている。
お母さんがまた死んじゃったと呆然と膝をついてしまった。
目が覚めた。
3月20日。午前5時20分。
いやな夢を見たなあ。
正直そう思った。
こんな夢を見たとLINEで送るとそのことについて見解をのべてくれるというレアな知人がいる。
数年前に出会ったのだが、私の見る夢の10回に8回はほとんど無意味で残りの2回もたいしたメッセージ性はないとアドバイスをくれる辛口な女性だ。
今朝もLINEをすると。
「あなた、おめでとう。 何か新しいことが始まるわ。そしてそれはあなたをとてもいい方向に導いてくれる。それ最高の夢よ」
落ち込んだ気持が救われた思いになりました。
ちなみに先日のヤギの夢。
彼女のコメントは「何の意味もないわね。どこかでヤギの映像でも見たんじゃない?」
でした。